令和7年度税制に関する改正点 
 

M E N U

令和7年度税制改正に関する法律が令和7年3月31日に成立し、次の改正が行われました。

<法人税に関する改正点>
  • 中小企業者等の軽減税率の特例の延長等
  • 中小企業経営強化税制の延長・拡充
  •   
    <所得税に関する改正点>
  • 物価上昇局面における税負担の調整及び就業調整への対応
  • 子育て支援に関する政策税制
  • 確定拠出年金(企業型DC 及びiDeCo)の拠出限度額等の引上げ
  • NISAの利便性向上
  •   
    <消費税に関する改正点>
  • 外国人旅行者向け免税制度の見直し
  •   
    <その他の改正点>
  • 結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置の延長
  • 防衛力強化に係る財源確保のための税制措置
  •   
    最終更新日:2025.7.10

    T O P 令和7年度税制改正点 令和6年度税制改正点

    中小企業者等の軽減税率の特例の延長等


    中小企業者等に適用されている年800万円以下の所得に対する法人税の軽減税率15%(本則課税は19%)について、 極めて所得が高い中小企業者等の見直しを行った上で、適用期限が2年間(令和9年3月31日開始事業年度まで) 延長されました。

    1. 所得金額が年10億円を超える事業年度については軽減税率を17%に引き上げます。

    2. グループ通算制度(※)の適用を受けている法人を法人税の軽減税率の特例の対象法人から除きます。

      ※グループ通算制度とは、完全支配関係にある企業グループ内の各法人を納税単位として、 各法人が個別に法人税額の計算及び申告を行い、その中で損益通算等の調整を行う制度です。

    この改正は、令和7年4月1日以後に開始する事業年度について適用されます。


    PageTopに戻る


    中小企業経営強化税制の延長・拡充


    中小企業の成長を後押しし、中堅企業への成長ポテンシャルが高い売上高が100億円を超える 中小企業の創出を推進するため、中小企業経営強化税制(即時償却又は税額控除)について、 対象設備や要件を見直したうえで2年間(令和9年3月31日開始事業年度まで)延長されました。

     対象設備   賃上げ率   特別償却   税額控除 
    建物を追加 2.5%以上 15% 1%
    5%以上 25% 2%

    <経営規模拡大要件として追加される主なもの>
    ・売上高100億円超を目指すこと
    ・売上成長率10%以上を目指すこと
    ・投資期間中の賃上げを明確に示すこと
    ・投資規模が1億円以上又は売上高5%以上
    ・計画の認定申請の直前の売上高が10億円超90億円未満


    PageTopに戻る


    物価上昇局面における税負担の調整及び就業調整への対応


    所得税の「基礎控除」や「給与所得控除」に関する見直し、「特定親族特別控除」の創設が行われました。
    これらの改正は、原則として、令和7年12月1日に施行され、令和7年分以後の所得税について適用されます。
    このため、令和7年12月に行う年末調整など、令和7年12月以後の源泉徴収事務に変更が生じます (令和7年11月までの源泉徴収事務には変更は生じません。)。

    1. 基礎控除の見直し

      合計所得金額が2,350万円以下である人の基礎控除額について、10万円引き上げ、 58万円(改正前:48万円)とします。

      さらに、低〜中所得者の税負担に配慮し、所得階層ごとに基礎控除額を最高37万円上乗せします。

      合計所得金額 基礎控除額
      令和7・8年分 令和9年分以後
      132万円以下 95万円 95万円
      132万円超 336万円以下 88万円 58万円
      336万円超 489万円以下 68万円
      489万円超 655万円以下 63万円
      655万円超 2,350万円以下 58万円

      個人住民税について基礎控除(最高43万円)の改正はありません。

    2. 給与所得控除の見直し

      給与所得控除の最低保障額(給与収入190万円以下)について、10万円引き上げ、65万円 (改正前:55万円)とします。

      令和8年度分以後の個人住民税についても同様です。

    3. 特定親族特別控除の創設

      現下の厳しい人手不足の状況において、特に大学生のアルバイトの就業調整に対応するため、 19歳以上23歳未満の大学生年代の子等の合計所得金額が85万円(給与収入150万円)までは、 親等が特定扶養控除と同額(63万円)の所得控除を受けられ、大学生年代の子等の合計所得金額が 85万円を超えた場合でも188万円までは親等が受けられる控除の額が段階的に逓減するという 「特定親族特別控除」の制度が創設されました。

      居住者が特定親族(※)を有する場合には、特定親族1人につき、その特定親族の合計所得金額に 応じて特定親族特別控除が受けられます。

      令和8年度分以後の個人住民税についても同様です。

      ※特定親族とは、居住者と生計を一にする年齢19歳以上23歳未満の親族(配偶者、青色事業専従者等を除く。) で 合計所得金額が58万円超123万円以下(給与収入123万円超188万円以下)の人をいいます。

      特定親族の合計所得金額(給与収入金額) 特定親族特別控除額
      所得税 住民税
       58万円超 85万円以下 (123万円超 150万円以下) 63万円 45万円
       85万円超 90万円以下 (150万円超 155万円以下) 61万円
       90万円超 95万円以下 (155万円超 160万円以下) 51万円
      95万円超 100万円以下 (160万円超 165万円以下) 41万円 41万円
      100万円超 105万円以下 (165万円超 170万円以下) 31万円 31万円
      105万円超 110万円以下 (170万円超 175万円以下) 21万円 21万円
      110万円超 115万円以下 (175万円超 180万円以下) 11万円 11万円
      115万円超 120万円以下 (180万円超 185万円以下) 6万円 6万円
      120万円超 123万円以下 (185万円超 188万円以下) 3万円 3万円

    4. 扶養親族等の所得要件等の改正

      基礎控除や給与所得控除の引き上げに伴い、扶養親族等の所得要件等が見直されました。

      1. 同一生計配偶者及び扶養親族の合計所得金額要件・・ 58万円以下(改正前:48万円以下)に引き上げ

      2. ひとり親の生計を一にする子の総所得金額等の合計額の要件・・58万円以下(改正前:48万円以下)に引き上げ

      3. 勤労学生の合計所得金額要件・・85万円以下(改正前:75万円以下)に引き上げ

      4. 家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例について、必要経費に算入する金額の最低保障額・・65万円 (改正前:55万円)に引き上げ

      令和8年度分以後の個人住民税についても同様です。

    5. 扶養控除等申告書等に記載する源泉控除対象親族

      令和7年分までの扶養控除等申告書等には、「控除対象扶養親族」を記載することになっていましたが、 令和8年分以後の扶養控除等申告書等には、「控除対象扶養親族」に、特定親族に該当する人のうち 合計所得金額が100万円以下である人を加えた「源泉控除対象親族」を記載することとされました。


    PageTopに戻る


    子育て支援に関する政策税制


    1. 子育て世帯等に対する住宅ローン控除等の延長

      住宅ローン控除について、子育て世帯等(※)に対し、借入限度額を、認定住宅は5,000万円、 ZEH水準省エネ住宅は4,500万円、省エネ基準適合住宅は4,000万円へと上乗せを行う等の 優遇措置が、令和7年末まで延長されました。

      ※子育て世帯等:18歳以下の扶養親族を有する者又は自身もしくは配偶者のいずれかが39歳以下の者。

    2. 子育て世帯等に対する生命保険料控除の拡充

      生命保険料控除における新生命保険料に係る一般生命保険料控除について、1年間の措置として、 居住者が年齢23 歳未満の扶養親族を有する場合には、令和8年分における控除額を最高6万円 (現行:最高4万円)に引き上げます。

      なお、一般生命保険料控除、介護保険料控除、個人年金保険料控除の合計適用限度額については 12万円から変更ありません。


    PageTopに戻る


    確定拠出年金(企業型DC 及びiDeCo)の拠出限度額等の引上げ


    1. 第一号被保険者(自営業者等)の個人型確定拠出年金と国民年金基金との共通拠出限度額 について、月額7.5万円(改正前:月額6.8万円)に引き上げます。

    2. 第二号被保険者(会社員・公務員等)の個人型確定拠出年金(iDeCo)の拠出限度額 について、勤務先の企業年金の有無等による差異を解消し、企業年金と共通の拠出限度額に 一本化した上で、この共通拠出限度額について、月額6.2万円(改正前:月額5.5万円)に引き上げます。


    PageTopに戻る


    NISAの利便性向上


    1. NISAのつみたて投資枠の対象とされる上場投資信託(ETF)の購入について、 定額購入方式における最低取引単位を1,000円以下から1万円以下に引き上げるほか、 指定金額内の最大口数での買付け方式を可能とします。

    2. NISAの金融機関変更時の即日での買付けを可能とします。

    この改正は、令和7年4月1日から適用されます。


    PageTopに戻る


    外国人旅行者向け免税制度の見直し


    免税購入品の国内での横流し等の不正に対応するため、課税で販売し、事後的に消費税相当額を返金する リファンド方式(持ち出し確認方式)とされます。

    改正前においては、国内での横流しを防止する観点から、免税販売に係る各種要件を定めていますが、 リファンド方式においては、税関で持出し確認が行われるため、免税店の事務負担軽減、 外国人旅行者の利便性向上といった観点から、これらの要件の見直しを行います。

    1. 免税販売要件の見直し

      @一般物品と消耗品の区分を撤廃
      A消耗品の上限額(50万円)を撤廃
      B消耗品の特殊包装(開封判別のできる方法による包装)を撤廃

    2. 通常生活の用に供するか否かの判断

      免税店で販売する際に、現在要件とされている「通常生活の用に供するもの」であるか否かの判断を不要とします。

    3. 免税成立時期の明確化

      旅行者は、購入から90日以内に税関の持出し確認を受ける必要があります。

    4. 制度の適正な運用のための措置

      購入した免税品を郵便局等から国外へ別送した場合、税関は、その送り状等により持出し確認を行っています。 この取扱いが不正に多用されていることを踏まえ、免税品の別送を認める取扱いを廃止します。 免税店から直接海外に配送する直送制度の仕組みは、引き続き存置します。

    この改正は、令和8年11月1日以後に行われる免税対象商品の譲渡等について適用されます。


    PageTopに戻る


    結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置の延長


    直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置の適用期限が 令和9年3月31日まで2年延長されました。


    PageTopに戻る


    防衛力強化に係る財源確保のための税制措置


    わが国の防衛力の抜本的な強化を行うために安定的な財源を確保するという観点から、 防衛力強化に係る財源確保のための税制措置について、以下の措置が講じられました。

    1. 防衛特別法人税の創設

      法人の各課税事業年度の基準法人税額について、当分の間、新たな付加税として、 防衛特別法人税を課します。

      <税額の計算方法>

      @防衛特別法人税の額は、各課税事業年度の課税標準法人税額に4%の税率を乗じて計算した金額とします。

      A課税標準法人税額は、基準法人税額から基礎控除額を控除した金額とします。

      B基礎控除額は、年500万円とします。なお、通算法人の基礎控除額は、年500万円を 各通算法人の基準法人税額の比で配分した金額とします。

      この改正は、令和8年4月1日以後に開始する事業年度について適用されます。

    2. たばこ税

      加熱式たばこについて、紙巻たばことの間の税負担差を解消するため、課税方式の 適正化を行い、その増収分を活用するとともに、たばこ税の税率を1.5円/1本引上げます。

      加熱式たばこの課税の適正化については、消費者への影響に鑑み、2段階で、令和8年4月及び 同年10月に実施します。その上で、たばこ税率を、3段階で、令和9年4月、令和10年4月及び 令和11年4月にそれぞれ0.5円/1本ずつ引上げます。


    PageTopに戻る


    HOME シェアウエア 会計税務情報 ネット相談サービス